非対面・非接触でスムーズにチェックイン
“マンハッタンスタイルの都会の隠れ家”をルームコンセプトとしている宿泊施設「HOTEL BAMPKY」。Keeylsとバンブーフィールドが新宿区にオープンした本ホテルは、24時間無人チェックインシステム「KEY STATION」を設置し、無人運営で営業している。その仕組みを編集部スタッフが体験してみた。
HOTEL BAMPKY 編
HOTEL BAMPKYに設置されているKEY STATIONは、予約管理システム「KS Booking」、本人確認システム「KS Checkin」、鍵管理システム「KEY STATION」の三つのシステムによって、遠隔で予約から利用までを実現するソリューションだ。キーボックスは金融機関向けの金庫設備やセキュリティシステム機器の製造・販売を行うクマヒラの製品を採用している。無人・自動チェックインを行えるシステムの多くはカードキーのみに対応しているが、KEY STATIONで採用しているキーボックスはシリンダーキーも収納可能で、鍵ごとに異なるパスワードを設定できるため、シリンダーキーを採用している宿泊施設が新たにカードキーを導入しなくても、無人チェックインシステムを利用できる点が魅力だ。
不動産の施設運営DXを支援
「当社は、ITとIoTの技術を駆使して、不動産や車などの遊休資産のリモート管理を実現することで、人々の暮らす場所や働く場所、楽しむ場所の“自由”を提供しています。その起点となっているのがKEY STATION端末であり、ファミリーマートの『カギ預かりサービス』をはじめ、さまざまな場所に導入されています。また、不動産における施設運営のDXを支援していくため、HOTEL BAMPKYのような宿泊施設の運営も自社で行っています」と語るのはKeeyls 取締役CMO 神田 悠氏。
コロナ禍により、HOTEL BAMPKYも宿泊客が大きく減ったことで、現在はWORK&STAY BAMPKYとして、特定のフロアをオフィスとしても運営している。
ビデオ通話でリアルタイム本人確認
「コロナ禍によってインバウンドの訪日外国人旅行客がゼロになったことで、多くの宿泊施設が厳しい状況にあります。そうした中でコスト削減に取り組むべく、KEY STATIONによる無人チェックインシステムを導入するお客さまが増えています」と神田氏。前述したようにシリンダーキーを利用している宿泊施設でも利用できるKEY STATIONは、無人チェックインシステムのために大きなコストをかける必要がなく導入しやすい。
神田氏はKEY STATIONの利用方法について「実際に無人フロントを利用する宿泊客は、まず事前にメールで届いた予約番号をKEY STATIONのAndroidタブレット端末に入力してもらい、チェックインしてもらいます。情報に誤りがないことを確認した後は、コールセンターとテレビ通話でつなぎ、宿泊客に事前に提出してもらった宿泊者情報と照らし合わせながら本人確認をリアルタイムで行います」と語る。コールセンターに接続する際には、宿泊施設のWi-Fiを使用することもあれば、タブレットに内蔵したSIMカードを利用して通信するケースもあるという。タブレットによるチェックインは宿泊客が使いやすいよう、UXにもこだわっている。
「いま、非常にホテルがカジュアルになってきています。企業が物件を購入して、保養施設などとして運用するケースが増えてきていますが、そのオペレーションノウハウがないケースも少なくありません。そこに当社のKEY STATIONやリモート管理のノウハウを導入いただくことで、十分な施設活用が可能になると自負しています」と神田氏は語った。