Microsoft Officeで業務効率アップ!【第32回】

パワポのスライドにスマホのビデオを貼り付けよう(1)


スマホの動画撮影機能はめざましく向上しており、iPhone 11 Proなどの上位機は、下手なビデオカメラを超越するほどの画質。我々、一般的なビジネスパースンでも、動画を簡単に撮影できるようになったのは喜ばしい。プレゼンの素材としても写真だけでなく、動画を貼り付けて積極的に使いたいものだ。

文/戸田 覚


動画はスマホで編集する

 今回から、2回連載で、iPhoneの動画をPowerPointにスマートに貼り付ける方法を紹介する。なお、Androidスマートフォンでも基本的な操作は同様だ。

 動画は、間違いなく写真よりも目を引くが、やたらに使うのは逆に考えものだ。動画の方がわかりやすいものを積極的に使っていくことをおすすめする。なお、時間は短いほどよく、5~10秒程度がベストだ。細切れの動画をいくつか使うのもいい。

 素材になる動画にも最低限の編集が必要だ。動画の場合は、写真と違ってムダな部分が発生しがちだ。特に、撮影前と撮影後に不要な映像が付帯してくるのは致し方ないところだ。

 たとえば、機械が動くシーンを撮って説明動画にしようと考えても、動き始める少し前には撮影を始めておくだろう。つまり、前半にムダが発生するのは当たり前なのだ。

 そこで、動画をトリミングすることになるのだが、この操作はスマホで処理した方が手っ取り早く、かつ簡単だ。

 Windowsには、昔は標準の動画編集ソフト「ムービーメーカー」が搭載されていたのだが、無料で済ませたいならオンラインソフトでも探すか、使いづらいPowerPointの機能を利用するしかない。ならば、iPhoneで済ませた方が、簡単かつ手っ取り早い。

iPhoneで撮影した動画を再生したら、右上の「編集」をタップする

トリミングは画面下のバーを動かして、必要な部分を残せばいい

明るさと角度も調整しておこう

 せっかくだから、もう少しプレゼン向きに加工しておこう。プレゼンでは、プロジェクターで投影することも多いので、少し明るめにしておくことをおすすめする。こんな作業も、iPhoneで簡単に行える。

 画面下のメニューの左から2番目をタップすれば、露出の調整が簡単にできる。ある程度明るい場合は無調整でもいいが、撮りっぱなしの動画は暗いケースが多い。写真を撮影する際には明るさを調整する人が多いのだが、動画だとそのまま撮っているからだ。

 続いて、右端のメニューで角度調整とトリミングも可能。地面との水平が正しくない場合には微調整しておきたい。

 調整を終えた動画は、パソコンにファイルを書き出そう。いくつかの方法があるが、手っ取り早くおすすめなのは、OneDriveの利用だ。

 次回は、PowerPointでの動画貼り付けのコツを紹介する。

動画はなるべく明るめにしておくのがおすすめだ

水平が出ていないなら調整しておこう

ファイルをパソコンに移行するには、OneDriveを使うのがおすすめだ

筆者プロフィール:戸田 覚

1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。