働き方改革
2015年9月、安倍首相は、自身が提唱する経済施策「アベノミクス」の第2ステージとして、一億総活躍社会の実現を発表。これを受け2016年6月に「ニッポン一億総活躍プラン」が閣議決定された。さらに一億総活躍社会実現に向け、2016年8月の内閣改造において働き方改革担当大臣(特命大臣)、9月には私的諮問会議「働き方改革実現会議」も設置されたことで、働き方改革の名称が広く知られるようになった。
働き方改革が提唱された背景には、少子高齢化に伴い労働力人口が大きく減少していることが挙げられる。働き方改革では、長時間労働の改善・非正規雇用と正規雇用の格差是正・労働人口不足の解消の3つを課題としており、単なる労働時間の削減・残業削減ではなく、それにより労働者の自己成長や生活の充実を目標としている。このためにICTの果たす役割が大きいことは多方面から指摘されている。
さらなる働き方改革の推進のために、時間外労働の罰則付きの上限規制や、同一賃金同一労働の導入、高度プロフェッショナル制度などを柱とした「働き方改革関連法案」について、2018年の第196回国会で審議されている。