レノボが進める脱炭素への取り組み

サステナビリティ

 3月3日、レノボ・ジャパンは、サステナブルな製品開発について記者説明会を開催した。

 同社 大和研究所 執行役員 塚本泰通氏は、環境目標に向けたレノボの取り組みについて次のように説明する。「当社製品は電力の90%を再生可能エネルギーから調達、サプライチェーンの温室効果ガス排出量を100万トン削減、PCのプラスチックパッケージにおけるリサイクル素材の割合を2025年までに90%まで増やすといった目標の下、開発を進めています。製品開発では、デザインから廃棄までエンドツーエンドで環境への取り組みを行っています。当社はこうした環境関連の取り組みを包括して『ThinkGreen』と呼んでいます」

 具体的な取り組みとして、塚本氏は顧客が購入した製品の使用によって発生するCO2排出量を予測し、その排出量に相当するCO2をレノボが代理で削減するサービス「Lenovo CO2 Offset Services」を挙げた。レノボは顧客のCO2排出を代理で削減するために、森林再生などのプロジェクトに取り組んでいる。同社製品を購入した際にオプションサービスとしてCO2 Offset Servicesを購入でき、本サービスを購入した顧客には電子証明書が発行される。このサービスについて塚本氏は「当社の環境目標の達成だけでなく、顧客の環境目標の達成を支援します。設計から廃棄までさまざまな形で環境に貢献します」と語った。

独自の省電力技術を展開

レノボは消費電力削減の取り組みとして、省電力モニターの積極的な採用、AI画像解析技術「コンピュータビジョン」を活用した離席時の輝度節約、使用アプリに適したCPUの設定を行う技術「Lenovo Intelligent Thermal Solution」による省電力制御を行っている。これらの省電力技術により、顧客1人当たりおよそ7kWH/年の電力の削減につながる。最後に塚本氏は「今後もエンドツーエンドでCO2の削減に向けてイノベーションを加速します」と展望を語った。