シスコのハイブリッドワークを支える新製品
新製品発表
3月29日、シスコシステムズは、ハイブリッドワークを支える最新のワイヤレスネットワーク技術とアクセス技術について記者発表会を開催した。
同社 執行役員 エンタープライズネットワーキング事業担当 眞崎浩一氏は、ハイブリッドワークが主流の時代に求められるオフィスのネットワークについて、次のように説明する。「ハイブリッドワークを行う従業員にとって1番大事なことは、ストレスなく快適にネットワークがつながり、業務が行えることです。ビデオ会議が頻繁に行われるため、大容量・双方向の無線通信や、どのエリアからでも安心・安全につなげられる環境整備も重要です」
以上を踏まえ、眞崎氏はハイブリッドワークを支えるシスコの新しいネットワークソリューションについて、三つの特長を紹介した。一つ目は、Wi-Fi 6を拡張した規格「Wi-Fi 6E」対応のアクセスポイント「Cisco Meraki MR57」と「Cisco Catalyst 9136」だ。Wi-Fi 6Eの1番のポイントは、ネットワークが非常に高速に使える点だと眞崎氏は強調する。Wi-Fi 6Eは新しい周波数帯の6GHzをサポートしており、今までの周波数帯に比べてコンフリクトする可能性が少なくなる。二つ目はアクセスポイントを支えるスイッチ「Cisco Catalyst 9000」シリーズの新モデルだ。Wi-Fi 6Eの消費電力に耐える90Wの給電が可能な「Cisco Catalyst 9300X」シリーズや、384個のアクセスポイントを収容できる「Cisco Catalyst 9400X」シリーズをリリースする。三つ目はアクセスポイントやスイッチを収容するコアスイッチ「Cisco Catalyst 9500X/9600X」シリーズだ。シスコが開発した新しい特定用途向け集積回路「Cisco Silicon One」を搭載し、電力消費を低減している。両シリーズともに400Gのアップリンクに対応する。
Wi-Fi 6Eで低遅延を実現
日本では6GHz帯の使用がまだ承認されていないが、今回リリースする製品については、規格が認可され次第、ソフトウェアアップグレードで6GHz帯への対応を行うという。眞崎氏はWi-Fi 6Eの新製品について「重要なポイントはレイテンシーの低減です。6GHz帯を含めた3バンド対応で、各チャネルの混雑やWi-Fi以外で使用している電波とのコンフリクトがなくなり、高速な無線アクセスが可能です。CPUも進化を遂げており、高密度化に対応できます。当然ながら、セキュリティの強化も行っています」と語った。