プロセッサーはRyzen 5とRyzen 7の2種類を用意

HP EliteBook 635 Aero G11 Notebook PC」はOSに「Windows 11 Pro」、プロセッサーに「AMD Ryzen 5 8640Uプロセッサー」(6コア、12スレッド、最大4.9GHz、28W)または「AMD Ryzen 7 8840Uプロセッサー」(8コア、16スレッド、最大5.1GHz、28W)を採用。メモリーは16GB(LPDDR5)、ストレージは512GB(PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載しています。

ディスプレイは13.3型WUXGA液晶(16:10、1920×1200ドット、輝度400cd/m²、sRGB 色域100%、タッチ非対応、ペン非対応)を採用。ディスプレイ上部にはプライバシーシャッター付きの5MP IRカメラ(Windows Hello対応)を内蔵。サウンド機能は、Audio by Poly Studio内蔵デュアルステレオスピーカー、デュアルアレイマイクを搭載しています。

インターフェースは、USB 3.2 Gen2 Type-C(USB PowerDelivery、DisplayPort 1.4)×2、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、HDMI×1、3.5mmコンボジャック×1を装備。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.3をサポートしています。

本体サイズは297.3×211.2×15.1mm、重量は約990g。43Whのリチウムイオンポリマーバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は最大約11時間30分と謳われています(MobileMark 25で計測)。

本体サイズは297.3×211.2×15.1mm、重量は約990g。カラーはシルバーのみ
ゴム足はバータイプを採用。テーブルの上で安定して設置できるほか、排気を再び吸気しにくいというメリットがあります
ディスプレイは13.3型WUXGA液晶(16:10、1920×1200ドット、輝度400cd/m²、sRGB色域100%、タッチ非対応、ペン非対応)を搭載
キーボードは日本語配列で防滴仕様
キーボードバックライトは白色で明るさを2段階に調整できます
右側面にはUSB 3.2 Gen2 Type-C(USB PowerDelivery、DisplayPort 1.4)×2、HDMI×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×1を用意
左側面にはUSB 3.2 Gen1 Type-A×1、3.5mmコンボジャック×1を配置
ディスプレイの最大展開角度は実測131度
パッケージには、本体、ACアダプター、電源ケーブル、説明書、保証書が同梱
ACアダプターには電源ケーブルとプラグが付属しており、用途に応じて使い分けられます
ACアダプターの仕様は入力100-240V~1.7A、出力5V 3A、9V 3A、12V 5A、15V 4.33A、20V 3.25A、容量65W
お借りした本体の実測重量は974.5g
ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測316.5g
ACアダプターとプラグの合計重量は実測245g

実測したsRGBカバー率は100%とモバイルノートPCとしては広色域

「HP EliteBook 635 Aero G11 Notebook PC」のディスプレイの画質については、輝度が最大400cd/m²、色域がsRGB 100%であることしか公表されていません。そこでカラーキャリブレーション機器で実測したところ、sRGBカバー率は100%、sRGB比は111.9%、AdobeRGBカバー率は79.8%、AdobeRGB比は82.9%、DCI-P3カバー率は82.4%、DCI-P3比は82.5%という値が出ました。

モバイルノートPCとしては広色域ですが、クリエイティブ系アプリで色調整などを行うのであれば外部ディスプレイに接続したいところです。

13.3インチWUXGA液晶の輝度は最大400cd/m²、色域はsRGB 100%。AdobeRGBやDCI-P3などのほかの色域は公表されていません
実測したsRGBカバー率は100%、sRGB比は111.9%、AdobeRGBカバー率は79.8%、AdobeRGB比は82.9%、DCI-P3カバー率は82.4%、DCI-P3比は82.5%

Webカメラの画素数は5MP(500万画素)。Windows 11の「カメラ」アプリでテスト撮影したところ、室内灯下でも明るく、自然な発色で撮影できました。ちなみに、HDRを有効にしてもあまり色味は変わりません。Webカメラの素の画質がよいのだと思われます。

ウェブカメラはプライバシーシャッター付き。画素数は5MPで、Windows Helloに対応するIRカメラが組み合わされています
Windows 11の「カメラ」アプリで撮影(HDRオフ)

クリエイティブ系アプリも快適に動作させるパフォーマンスを発揮

いつもどおり定番ベンチマークで実施したところ、CPUベンチマーク「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は12768pts、CPU(Single Core)は1746pts、3Dゲームベンチマーク「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは7894(やや快適)。同じく3Dゲームベンチマーク「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは3518(普通)でした。また、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は5083.32MB/秒、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は3996.67MB/秒という結果になりました。

今回の貸出機は8コア、16スレッド、最大5.1GHz、28W動作の「AMD Ryzen 7 8840Uプロセッサー」を搭載しています。「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は1万ptsを大きく超えており、動画編集、写真現像などのクリエイティブ系アプリも快適に動作させるパフォーマンスを備えていると言えます。

「HWiNFO64 Pro」アプリで取得したシステムの概要。CPUはRyzen 7 8840U、メモリーは16GB(LPDDR5)、ストレージは512GB(PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載
ベンチマークは「myHP」アプリで、「パフォーマンスのコントロール」を「パフォーマンス」に設定して実施
「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は12768pts、CPU(Single Core)は1746pts
「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは7894(やや快適)。平均フレームレートは 56.94fps、最低フレームレートは30fps
「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは3518(普通)
ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「WD PC SN740 SDDPNQD-512G-2006」を搭載
「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は5083.32MB/秒、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は3996.67MB/秒

「AI PC」普及期において、互換性という点で堅実な1台

「HP EliteBook 635 Aero G11 Notebook PC」は、NPU「AMD Ryzen AI」を内蔵する「Ryzen 8000シリーズ」が採用されています。現時点ではまだサードパーティー製メジャーアプリはNPUに対応していませんが、年内には多くの製品が対応することを予定しています。また、「Copilot+ PC」が6月18日に発売されましたが、本製品には「Windows Copilotキー」はないものの、AIアシスタント機能「Windows Copilot」は利用可能です。x86系アプリがネイティブで動作する「HP EliteBook 635 Aero G11 Notebook PC」は、「AI PC」普及期において、互換性という点で堅実な1台と言えるでしょう。